県連CSSで、金毘羅の岩場にマルチピッチ練習に行きました。
今年の初級登山教室受講生Mさんにリードシステムを覚えていただくことと、ベテランH本さんに長いブランクを埋めるべく最新ギアの扱いに慣れていただくことが目的です。
朝集合場所の堅田駅に降り立つと、比良がかなり下まで白く雪を被っています。
去年同時期よりかなり本格的な積雪になっていそうです。
幸い、現地に行ってみると少なくとも標高300m以下は完全に緑のままで、日も当たっているので、何とかなりそうでした。
早速江文神社のトイレ前で装備を整え、岩場に向かいます。
余談ですが、報告者は、江文神社のトイレに電気が点くことを最近まで知りませんでした……
さて、練習です。
リードはまず確実な支点を作れなければ務まりませんので、登る前にその確認をしました。
今回はシステム練習ということで、登りの技術が必要無いY懸尾根で実施しましたが、まともな人工ボルトがほとんど無いので、主に立木を使った支点構築を練習します。
Mさんには、初級登山教室ではあまり取り扱わなかったカラビナへのロープクリッピングも練習してもらいました。
次にペアを組んで、目の行き届く近さでビレイステーションを作ってもらい、実際に引き上げ操作をしてもらいました。
報告者はMさんと、H川さんはベテランH本さんとペアになり、セッティング、動作を確認します。
その他、Mさんには次のクライマーの登攀ルートを考えたビレイポジション取りをすることや、ゼロピンの取り方、引き上げたロープを振り分ける際のコツなどもお伝えしました。
それが済んだら、いよいよ実際にマルチピッチで登ってみます。
通称つるべ方式で、リード・フォローが入れ替わりながら、3ピッチほど上まで登りました。
お昼休憩の後、懸垂下降を繰り返して取り付きまで下りました。
今回はブッシュの多い場所という想定で、ロープダウンせず腰に吊り下げて少しずつ繰り出しながら下降する方法を練習してもらいました。
H本さんは、懸垂下降でバックアップを付けると途中で手を離せて便利だったそうです。
マルチピッチシステムをきちんと原理から身につけられる場というものがなかなか無いので、どれだけ時間を取れるかわかりませんが、今後もCSSで継続して練習できるようにしていきたいと思います。
また、岩場では必須の引き上げシステム、懸垂からの登り返し、カウンターラペル、自己脱出などの技術も少しずつCSSで取り上げていきたいと思いますので、ご興味のある方はご参加ください。
(N 山の会オフトレイル)
金毘羅の岩場まで行くまでに、車窓から見える山は雪化粧していました。
現地では、日があたると暖かく、しっかりリード練習できました。
講習は肝心な所をまずギアで練習し、短いピッチで登って支点作り等を見てもらい、次は長いピッチで登って一人でやってみる…というシステムで、覚えがわるい私にとっては大変ためになる丁寧な指導でありがたかったです。
ギアのメリット・デメリットも最初は『なんのこっちゃ』と聞いていたのが、ふむふむと理解できるようになってきています。
慣れてきた頃が一番キケンなので、安全登山のため皆さんとまたこのような講習ができれば、と思います。
改めて感謝!申し上げます。
(M)
「現行のクライミングデバイスの使用方法を教えます」との甘言に釣られ、ノコノコと参加させて頂きました。
40年近く前の化石のようなデバイスで登っていた者からすると魔法のような代物、セカンドの確保、懸垂下降の際、手を離しても落下しない、握力が無くても十分な制動力が担保出来る・・・
死なずに登山を継続出来るように、今後はクライミングショップにも顔を出してみようと思いました。
(H本)
CSSの活動に初めて参加させて頂きました。
と言っても初級登山教室の続きの流れとなっていますが。
今回は短いピッチで何度もマルチピッチのシステムの練習ができました。
お互いのすべき事が丸見えなので習得するには最適な形だったと思います。
今後も色々できるといいですね。
ご参加の皆さんありがとうございました。
(H川)
2024年12月15日
参加者:N、H川・M(滋賀山友会)、H本(ちごゆり山歩会)